福岡県西方沖地震後の調査研究状況について

最終更新日 2005年7月5日

  九州大学工学研究院 地球熱システム学研究室
九州大学工学研究院 九重地熱・火山研究観測ステーション
  ( 本日までの参加者 江原幸雄・藤光康宏・西島 潤・福岡晃一郎 ・ウディ ハルモコ・窪田健二・松本光央・サイビ ハキム・スルヤンティニ・藤野恵子・遠藤 司・黒田 高・楢崎祐一・木戸俊晴・酒見光太郎・井手千清・上岡 慎・平野智弘・山本雄大 )

以下に示すような調査研究を3月23日に開始し、継続しています。以下に主な観測結果を示します(図1観測点位置図参照)。

1.地震観測

現在、志賀島西、西戸崎、東区アイランドシティおよび九州大学工学部3号館に地震計を設置して観測を継続しています。このうち、西戸崎観測点における地震活動の変化を示します(図2)。図2によると、地震活動は一様に減少しているのではなく、日変化の傾向を示しています。これは潮汐の影響を反映している可能性があり、震源域での応力レベルは依然として高く、潮汐力がトリガーとして作用していることが考えられます。有感地震は順調に減少していますが、今後の地震活動には十分注意を払っていく必要があると考えられます。

2.GPSによる地盤変動観測

現在、志賀島西(OSB)、志賀島東(MNH)、西戸崎(STZ2)、東区アイランドシティ(ICY2)および九州大学工学部3号館屋上(KUH)にGPS受信機を設置し、観測を継続しています。なお、志賀島に国土地理院観測点(FUK)があります。基線解析から、志賀島北東部にあるMNHが北西方向へ移動しており、地震時と同方向に変位が継続していると考えられます(図3(a)図3(b)図3(c)図3(d))。

3.傾斜計による地盤変動観測

地中埋設型高感度傾斜計をアイランドシティ公園地区の一角にある九州大学実験棟横に設置して観測を行っています(地表下1m深に埋設)。1m深の温度変化とともに、東西および南北方向の傾斜変化を図4に示します。潮汐の影響とともに温度の経年変化の影響が現れていますが、これらより短周期の変動も見られます。今後、地震活動あるいはGPS観測の結果と比較検討を行っていく予定です。

4.地下水位の観測(2005年7月5日更新)

西部地区自然災害資料センターニュース No.33 震災フォーラム in 九大特集号 p.13-18 (2005年6月)に掲載

5.福岡市周辺の高密度重力異常分布の解析(2005年7月5日更新)

西部地区自然災害資料センターニュース No.33 震災フォーラム in 九大特集号 p.19-22 (2005年6月)に掲載

6.当面の観測計画について

すでに述べました地震観測、GPS観測、傾斜観測および水位・導電率観測を継続するとともに、志賀島および海の中道地域で詳細な地下構造調査を行うことを計画しています。

なお、各観測の詳細についてはこちら(PDFファイル)をご覧下さい(新しいウィンドウが開きます)。

 

※地下水位観測井のうちWDMYは、(株)建設技術研究所所有の井戸で建設技術研究所が観測を行っています。